はたらく
「協同労働」が描く 新たな社会の未来像

「太陽のもとのてらこや」ゴール地・日光東照宮で開催するこの講演では、労働者協同組合(ワーカーズコープ)連合会 田嶋さんをゲストにお迎えし、2020年法制化で新たな一歩を踏み出した「協同労働という働き方・組織のかたち」の視点から、これからの新たな社会のあり方について考えます。
地域に根ざした仕事・地域の困りごとから生まれた仕事=”暮らしごと”を通して、働く一人ひとりの成長を後押しする協同労働は、地域の持続可能性を高め、豊かな社会を育む新しい動きであると言えます。 コロナ禍を経て、暮らし方・生き方そのものに対する個々の考えかたがシフトしていく中で、この協同労働という働くかたちの推進が社会に与える影響はとても大きく、このような働くかたちにまつわる選択肢が多様に示されるようになっていて、おもいをもつ一人ひとりが基点となって事業・活動をおこせる時代になっていることを広く伝えたいと考え、今回のセミナーを企画致しました。
働く個々の主体性や創造性を活かしながら、持続的な事業運営とどのようにバランスをとっていけるか。
自律した個々が、所属意識やつながり意識をもちながら協働していくにはどうしたら良いのか。 出資・意思決定・労働という三位一体の経営において、「お金」とどのように向き合っていけば良いのか。 いわば皆で組織をシェアし、生み出した価値を分かち合う労協法人において、所有の概念はどのように作用していくのか。
そんな問いを、田嶋専務とお話しながら、社会と地域をより良くする働くの未来像について考えて行きたいと思います。
<セミナー概要>
🌳これまでのセミナーの様子
📚 地域を舞台に観えてくる これからの参加型社会とは
📚 「さとのば大学」に学ぶ 日本の未来を変えていく新しい学習コミュニティ
📚 株式会社eumo 代表取締役 新井和宏氏 「ありがとうを運ぶお金の話」
📚 「たくましく生きよ」雄勝中の挑戦から学ぶ
●日時:令和6年11月30日(土)15:15 ~ 17:00
※ハイブリッド開催(リアル参加/Zoom参加)
●会場:日光東照宮「客殿」 / オンライン(Zoom)
●プログラム
・ 開会あいさつ
・ 基調講演
・ トークセッション
・ シェアタイム・質疑応答
・ 総括・謝辞
・ 閉会あいさつ
●受講料:
Zoom参加の方 = 一般3,000円/学生1,500円
リアル参加の方=一般5,500円/学生3,000円 *特別祈祷代含む
*リアル参加お申し込みの方は、「日光街道 太陽のもとのてらこや」最終日(11月30日(土))にご参加いただけます。
*本セミナーは、ドネーションチケットの形をとらせていただいております。皆さまの参加費の一部は、日光街道沿いの地域の子どもたちのはたらくワクワクを育むお仕事体験「はたラボ」の運営費および学生の活動参加費に充てさせていただきます。投げ銭として、上記受講料に加えてのご寄付もよろしければご検討ください。
<Good Job アクション!>
https://hataraku.jinji-es.com/goodjob/action.html
<ゲスト プロフィール>

田嶋 康利 さん
日本労働者協同組合(ワーカーズコープ)連合会 専務理事
1964年生まれ。1988年日本労働者協同組合連合会センター事業団入職。
協同総研専務、労協連合会事務局長を経て、現職。
◎本セミナーは、「日光街道 太陽のもとのてらこや」のプログラムの一環として開催するものです。
https://hataraku.jinji-es.com/nikkou.html
「未来の新しい”はたらく力”を増やす」というテーマのもと日光街道を舞台に開催する「日光街道 太陽のもとのてらこや」では、フィールドワークをまじえながら五日間に分けて日光街道147キロを歩き進みます(各日参加可)。プログラムを通して目指すのは、”境を越えてつながりから価値を生み出す”働くかたちを学ぶこと。日光街道沿いの各地域で暮らす、「越境するはたらき方の実践者」「つながりの基点として地域を動かすコミュニティリーダー」「次世代の子どもたちへバトンをつなぐ立役者」「未来思考のはたらき方を自ら実践するロールモデル」に触れながら、自分たちの未来像を描くヒントを見つけ出す経験学習の場です。
日光街道は、未来を見据え国の礎を築いた徳川家康公を始め、農家出身で農業に従事しつつも武士としてさまざまな地域興しを担った二宮尊徳氏、外国人というよそ者の視点から当時の日本の姿を客観的に世界に広めたイザベル・バード氏など、多くの偉人が足跡を残した道です。
俳人松尾芭蕉の紀行作品「奥の細道」にも多く取り上げられ、日本人から愛されてきたこの地域にある、日本の旧くから続く「はたらく」に、これからのはたらくカタチのヒントがあるのではないかと思います。
<お申込み>
未来社会の描きかた—生成AIと共に生きる時代へ

今年の「日光街道 太陽のもとのてらこや」オープニングセミナーでは、生成AIの未来可能性を探る特別講演をお届けします。
ゲストにお迎えするのは、AIとの共生を独自の視点から描き未来社会を展望する、Shaさんこと西澤篤央さんです。
日光街道を歩く、という究極の身体性の学びのプログラムとも言える機会で、なぜ生成AIというもう一方の極の世界を取り上げるのか。それは、生成AIによって、私たちの働き方・生き方が変化していく可能性を味わい、ワクワク感のもとで探究していきたいからです。
Shaさんは、”言葉と数字の前の世界における喜び”を理解し、それを基盤に、言葉と数値の集積である生成AIと触れることで、AIと人間が共に暮らす未来像を提案されています。
今回のセミナーでは、そのようなShaさんが描く未来社会の可能性や、AIと共に暮らすライフスタイルについてお話しいただきます。
また、「AI Shaさん」との対話や、や「AIだいちゃん」とのセッションなど、参加いただく皆さん自身がAIとの新しい関わり方を体感する機会も予定しています。
未来の技術がどのように私たちの生活を変え、私たちがどのようにAIと共生していくのか。
その展望を体感できる貴重な機会です。ぜひご参加ください。
<セミナー概要>
●日時:令和6年11月9日(土)10:30 ~ 12:15
*ハイブリッド開催(Zoom参加/リアル参加)
●プログラム
・ 開会あいさつ
・ Shaさん 基調講演
・ トークセッション(Shaさん × AIだいちゃん ×金野美香)
・ 質疑応答
・ 謝辞・閉会あいさつ
●受講料:
Zoom参加の方 = 一般2,000円/学生1,000円
リアル参加の方=一般3,000円/学生1,500円
*リアル参加お申し込みの方は、「日光街道 太陽のもとのてらこや」初日(11月3日(祝))にご参加いただけます。
*本セミナーは、ドネーションチケットの形をとらせていただいております。皆さまの参加費の一部は、日光街道沿いの地域の子どもたちのはたらくワクワクを育むお仕事体験「はたラボ」の運営費および学生の活動参加費に充てさせていただきます。投げ銭として、上記受講料に加えてのご寄付もよろしければご検討ください。
<Good Job アクション!>
https://hataraku.jinji-es.com/goodjob/action.html
<ゲスト プロフィール>

西澤 篤央 さん(shaさん)
Project Regrow 代表
元ボードゲーマー、元ITジェネラリスト、コンサルタント。変容の推進と民主化を考えている人間。特技がゲームなので、ゲームを中核に据えて活動しております。shaのダイナミック名刺
→ URL:https://shorturl.at/wlJLd
◎本セミナーは、「日光街道 太陽のもとのてらこや」のプログラムの一環として開催するものです。
https://hataraku.jinji-es.com/nikkou.html
「未来の新しい”はたらく力”を増やす」というテーマのもと日光街道を舞台に開催する「日光街道 太陽のもとのてらこや」では、フィールドワークをまじえながら五日間に分けて日光街道147キロを歩き進みます(各日参加可)。プログラムを通して目指すのは、”境を越えてつながりから価値を生み出す”働くかたちを学ぶこと。日光街道沿いの各地域で暮らす、「越境するはたらき方の実践者」「つながりの基点として地域を動かすコミュニティリーダー」「次世代の子どもたちへバトンをつなぐ立役者」「未来思考のはたらき方を自ら実践するロールモデル」に触れながら、自分たちの未来像を描くヒントを見つけ出す経験学習の場です。
日光街道は、未来を見据え国の礎を築いた徳川家康公を始め、農家出身で農業に従事しつつも武士としてさまざまな地域興しを担った二宮尊徳氏、外国人というよそ者の視点から当時の日本の姿を客観的に世界に広めたイザベル・バード氏など、多くの偉人が足跡を残した道です。
俳人松尾芭蕉の紀行作品「奥の細道」にも多く取り上げられ、日本人から愛されてきたこの地域にある、日本の旧くから続く「はたらく」に、これからのはたらくカタチのヒントがあるのではないかと思います。
<お申込み>
あおぞら図書館えいが会ー夏
皆さん、こんにちは!
今日は、日光街道沿いの「進修館」で開催された「あおぞら図書館えいが会」に参加してきました。今回のテーマは「未来のはたらくを考える」。映画を観ながら、対話を通じて、これからの働き方や自分自身のキャリアについて考える、とても充実した一日でした。

風情ある宿場町で感じた特別な時間
会場となったのは、趣のある宿場町に位置する「進修館」。歴史を感じるこの場所で、未来について考えるという、まさに「過去と未来が交わる場」での開催でした。風情ある建物に入った瞬間から、非日常感が漂い、心がリフレッシュされていくのを感じました。
映画『一葉の桐』が教えてくれた、伝統と未来
イベントのメインは、短編映画『一葉の桐』の上映でした。26分の短編ながら、春日部の桐箪笥に出会った若者が、その伝統に魅了され、奮闘する姿が描かれていました。若者が伝統工芸の世界に飛び込むその過程は、現代の働き方における「伝統と革新」の対立を乗り越えるヒントを与えてくれました。映画を観ながら、自分自身の働き方と重ね合わせ、深く考えることができました。

飯島勤さんとのトークセッション
映画鑑賞後は、桐箪笥職人の飯島勤さんを迎えてのトークセッションが行われました。飯島さんは伝統工芸を守りながら、現代に適応した新しいビジネスモデルを築いています。飯島さんの話を聞いて感じたのは、変化を恐れずに未来に向けて進む姿勢でした。お話の中で仰られていた仕事を継続するコツについて、「仕事をして、対価をもらって生活するが、他人に感謝され、人にありがとうと言われるような言葉があれば長続きすると思う」という言葉は、「仕事」というものに向き合っていく中で、「楽しく働く」という面において、強く印象に残っています。また、業界全体としての課題感に関しても触れられており、後継者不足の課題を解決するために、箪笥の技法を用いた商品(傘立て等)により、若年層への認知を広げる取り組みを行われるなど、精力的に動かれているとのことでした。

まとめ:未来の「はたらく」に向けての気づき
今回の「あおぞら図書館えいが会」は、単なる映画鑑賞ではなく、自分の働き方やこれからのキャリアについて深く考える機会となりました。映画『一葉の桐』で描かれた若者の挑戦、飯島さんの伝統と革新を繋ぐ姿勢等を通じて、私自身もこれからの働き方を再定義する大切なヒントを得ることができました。

今回の飯島さんとのトークセッションの模様は、ラジオ「ここ掘れワンワンスタジオ」で放送致します。ぜひこちらをご覧ください。
https://esr-j.com/kokohore-studio/
コミュニティ経営の視点から 中小企業の人的資本について考える<春のてらこや2024>

🌸JES 春のてらこや2024 概要 🌸
コミュニティ経営の視点から 中小企業の人的資本について考える
<日時> 2024年1月19日(金)17:00~18:50(16:45よりZoom受付開始)
<タイムスケジュール>
・オープニング・開会にあたり
・ご挨拶(影山摩子弥先生)
・トークセッション1:人事のフィールドから人的資本経営をどう捉えるか
(清水秀城さん・畑中義雄さん/モデレーター 金野美香)
・トークセッション2:コミュニティ経営の視点から人的資本について考える
(影山摩子弥先生・清水秀城さん・畑中義雄さん/モデレーター 金野美香)
・閉会あいさつ
<ゲスト>
◍ 影山 摩子弥 先生(横浜市立大学都市社会文化研究科 教授)
◍ 清水 秀城 さん(社会保険労務士/社労士事務所HR人事支援研究所 代表)
◍ 畑中 義雄 さん(社会保険労務士/有限会社人事・労務チーフ人事コンサルタント)
*モデレーター:金野美香(一般社団法人日本ES開発協会 理事長)
<参加費について>
◆参加チケット:2,000円(税込み)
◆ドネーションチケット:2,500円(税込み)
※参加者の皆さんには、後日アーカイブ動画をお送り致します。
※今回のセミナーの模様は、「TERAKOYA オンライン」にて録画動画を公開致します。
TERAKOYA オンライン▼
※ドネーションチケットとしてのご支援は、当協会Good Job アクション「子どもたちの”はたらく”体験・はたラボ」運営に充てさせていただきます。
🌳Good Job アクション!
https://hataraku.jinji-es.com/goodjob/action.html
🌸 お申込み
お申込みいただきましたメールアドレスに、お支払いとZOOMのURL等、詳細のご案内をいたします。
日光街道はコミュニティツーリズムの舞台
「太陽のもとのてらこや」三日目の行程は、栗橋→古河→野木→間々田、とご縁の深いまちを歩き進む一日です。
徒歩行軍チームはコツコツと歩き進み、古河を経て野木神社さんで、毎回取り組ませていただいている落ち葉掃きのあと、早めのランチタイム。
七五三のお参りの家族が集まる晴れやかな空気の境内で、できたておにぎりをいただきながら、午後の長い道のりに向けて力を蓄えました。
同じ頃、スケッチを終えたまちあるき一行は、坂長さんでの休憩を終えて、古河のまちのつながりの基点・鈴木園さんへ。
お伺いするたびに、古河のまちの歴史や文化という縦軸と、人々の暮らしかたや近隣のまちとの関わりといった横軸、の両面から、まさに多層的に重なりあう地域の姿をお伝えくださる石川代表。
お茶で一服しつつ、抹茶アイス・抹茶ソフトを皆でいただきながら、今回もお話をお伺いしました。
その後は、903シティファーム推進協議会の田心カフェで仕入れさせていただいている杉本納豆さんにも立ち寄り。
「このまま古河で一日を過ごしたいね」という声が聴こえてくるほどの、つながり豊かなまちあるきとなりました。
この三日目行程を歩いていると、「コミュニティ・ベースド・ツーリズム(コミュニティツーリズム)」という言葉の意味を体感します。
地域コミュニティが主体となり、その土地の歴史や文化、そこに住む人たちの暮らしの智慧そのものをコンテンツとして巡っていく形をコミュニティツーリズムと呼ぶのですが、わたしたちが「太陽のもとのてらこや」で行なっているのも、まさにコミュニティツーリズムの姿。
(古河歴史博物館では、特別に”ストリートオルガン”を演奏してくださいました。オランダとも交流があった江戸時代のインフルエンサー(?)鷹見泉石さんにちなんでオランダ製。圧巻でした。)
歩きながら土地に埋め込まれたものを掘り起こし、地域の方たちとの関わりを通じて魅力あるコンテンツとして編集しながら、その地域で暮らす方たちの協力のもと、まちをめぐったり道を歩いたりしています。
栗橋・古河・野木と歩き進むと、日光街道の真ん中の宿場町・間々田に到着するのですが、この間々田も含めてコミュニティツーリズムが創られているのです。
間々田では、徒歩行軍もまちあるきも、「蛸屋間々田店」さんに立ち寄り。
毎年ご挨拶させていただく酒井さん・鈴木さんというスタッフお二人と、JES活動を共に推し進めている社労士・小池さんのご家族とが、とても温かなおもてなしをしてくださいました。
きっと、江戸の宿場町の時代からずっと、こうやってヨソからやってきた一行を「ようこそ」「お茶飲んで行きなさい」「この先も気を付けてね」と受け入れてくれる素地・気風が土地に刻まれてきたんだろうなあ、とこのエリアを通るたびに思うのです。
古河のまちを舞台にしたアートワーク
日光街道沿いの好きなまちランキング(JES調べ🌝)で必ずトップ3に入るまち・古河。
古河公方の本拠地、古河城の城下町、そして日光街道の宿場町…と、土地の記憶が積み重なり、情緒あるまちなみや地域に根付いた愛着心と誇りに触れられることがとても居心地よく、歩きがいのあるまちです。
今回、その古河で、 #みんなでつくるアート部 の皆さんがアートワークを進めてくださいました。
上野のまちでは、アート部の中根さん(書道家)にVTS(対話型鑑賞)を行なっていただきましたが、今回は、ガイド役を峯村さん(多摩美術大学)が担ってくださり、皆でスケッチに取り組みました。
まずは、古河歴史博物館で土地の歴史に触れたあと、スケッチとは何か?など峯村さんから説明。
そして、小さなスケッチブックを手に、お隣の「鷹見泉石記念館」へ向かいました。
下見の際に、記念館の方にわたしたちの活動のことをお伝えしていたので、この日は、その担当の方がいろいろと声がけもしてくださり、温かい空気の中でスケッチがスタート。
おもいおもいの場所で、じっくりと対象物と向き合う静かな時間が過ぎてゆきました。
峯村さん曰く、大切なのは以下の三つ。
①興味があるものに焦点をあてる(よく観察する)
②楽しく、すばやく描く
③構図を意識する
そして、描いて終わりではなく、
・何を描いたのか
・どうしてそれを描こうと思ったのか
・描く時に意識したいポイント
これらをスケッチブックの裏側に書き留めておき、スケッチを終えたあとに皆でふりかえりの場を持ちました。
「なるほど、だからあの場所にずっといたんだね」「これを描いていたのは、そういう意味だったんだ!」など、お互いの一枚を通して、豊かな対話が生まれる場に。
スケッチを終えたあとは、古河のまちに古くからある蔵を改築したコミュニティスペース「坂長」でランチ。
親戚の集まりのようなアットホームな雰囲気の中、皆で「いただきます」。
天保年間創業の古河のお米屋さん・安井米店のおにぎり弁当をほおばりながら、お互いのスケッチブックを見せ合ったりとにぎやかに時間が過ぎて行ったのでした。
観たり聴いたり、という五感を受け身に作動させるだけでなく、「描く」という主体的なアクションを起こすことによって、こころとからだが開き、その土地のさまざまな情報に触れやすくなり、気づきが深まる。
今回のアートワークは、そのような体験の機会でした。
「その土地との関わりを深め、その場を利用して自己実現していくひとが『関係人口』である」と[は、かつてこの古河のまちでブラタモリ的な散策の時間を作ってくださった石井造園・石井社長の言葉ですが、スケッチを通してその土地に埋め込まれた多様な情報に触れながら、描く・伝えるといった主体的な行動を促してくれるアート部のこころみも、地域の関係人口を増やす重要な役割を果たしているのではないかと思います。
「さとのば大学」に学ぶ 日本の未来を変えていく新しい学習コミュニティ
2023年11月3日、“日光街道太陽のもとのてらこや”オープニングセミナーで行われた「さとのば大学」発起人・信岡良亮さんによるセミナーに参加しました。
地域を旅する大学・さとのば大学では、地域をめぐり暮らしながら学ぶ「越境学習」として、自分で選んだ地域を1年毎に地域留学する取り組みをされています。

関西出身の信岡さんは、東京でITベンチャーでの経験を経て、会社を軸にするのではなく自分の力で働くことの大切さを学んだそうです。その後2年半ほどWebのディレクターとして働き、大きすぎる経済の成長の先に幸せな未来があるイメージが湧かなくなったことを機に25歳で島根県の海士町に移住。

都会での生活はお金を稼げば生活がまわり、社会と接続しなくて良い。一方で海士町では贈与経済でなければ暮らしが回らなかったといいます。移住して何を行うかと言うと、島のコンテンツを発見する冒険から始まるとのこと。何かが当たり前にある暮らしではなく、ないから探すところから始まるのだそうです。
信岡さんは海士町に移住し、「自治」を身近に感じる機会が増えたといいます。「等身大の社会課題をまちという単位で改善してくプロセスが楽しい」その言葉が印象的でした。都心に近いとまちの単位が大きく、「自治」がどこか遠くのことのように感じられますよね。「未来のコミュニティを一緒に作っているのが楽しい」という信岡さんの言葉にあるように、自分が関わることで未来が変わっていくという期待値が人を動かす原動力になっているように感じました。

地域を越えて交流する「越境学習」により、日常では何も変わらなかった景色に彩りが加わります。さとのば大学で地域留学をするとまず自分が行った地域で、「あなたは何をしにきたの」という問いから始まります。「私、何者だっけ」と365日問われます。1年その地域に住み、慣れてきた頃にまた新たな地域での留学が始まることで、1年目に考えていた「何がしたい」がより芯のあるものになっていき、意志を持って行動することができるように。
自分にとって慣れ親しんだ環境、コンフォートゾーンを飛び出していくことで良質な問いが生まれます。会社で働いていると、「〇〇銀行の〇〇」と名乗ることになり、肩書があることで「あなたは誰か」という問いに向き合う必要がなくなります。肩書がある安心感とともに、肩書があることでコンフォートゾーンを知らぬ間に作っているように思います。

さとのば大学では4つの地域を交流することで、4つの地域のアイデンティティをもらえます。アイデンティティは自分だけに拠るものではなく、お裾分けすることもでき、アイデンティティは地域を旅した関係性の中で育まれていきます。「イントラパーソナルダイバーシティ」信岡さんから出た、その言葉は、「自分の中の多様な一面を知り、自分自身を膨らませていくこと」。良いビジネスモデルもいいけれど、学び続ける文化を作ることの大切さについて語っていました。
学びは、成長や変化できる余白のことを指し、学びが楽しいのは自分の未来に希望を持てることを指すそうです。自分のアクションの先に、自分の描いた未来に繋がっていくと思えたら、学びが格段に楽しくなりそうですね。

「誰かが良くしてくれたらいいな」で終わらず、やる人を育てるためにも、全ての資源に誰かが手をかけていく仕組みづくりが大切とのこと。さとのば大学では、定性的なものを評価していくのは難しいけれど「さとのばWay」があり、それも含めて独自の指標で自己評価して対話しながら成長実感を持たせていくことで、学習コミュニティとして循環するエコシステムが構築されているようでした。

未来の”はたらく”を考える<あおぞら図書館えいが会>

日光街道のまち・みち・ひととの関わりから学びを深める「太陽のもとのてらこや」。
その舞台である宿場町で出合ったすてきなスペースをお借りして、あおぞら図書館えいが会を開催します。
今回の会場は、日光街道が行き着く場所である「日光東照宮」です。
えいが会のテーマは「未来のはたらくを考える」。
自分の、自分たちの、未来に向けた「はたらくかたち」「はたらきかた」「はたらく場」「はたらく力」をちょっと立ち止まって考え、まわりの人たちと話してみるー、そのような題材として映画を鑑賞し、キャリアについて考える場です。
そのため、映画を観たあとに対話・ワークの時間を設けていますので、「いろいろな世代のひとと交流したい」「他分野ではたらくひとの話を聴いてみたい」「なにか活動に参画してみたい」といったアンテナを持った皆さんの参加をおすすめします。
題材は、アフガニスタンとパキスタンで、現地の人々と共に現地の人々のために働いた医師・中村哲さんの生涯をドキュメンタリーでたどった映画「医師 中村哲の仕事・働くということ」をお送りします。
<セミナー概要>
●日時:令和5年12月2日(土)15:15 ~ 17:00
●プログラム
・15:15 開場:特別祈祷を終えてからお入りいただきます
・15:20 開会・ごあいさつ・チェックイン
・15:30 開演(映画は47分間です)
・16:20 休憩
・16:30 ワークショップ
・17:00 まとめ・閉会
●受講料:
一般5,500円/学生3,000円 ※特別祈祷代及びセミナー受講代含む
*本セミナーは、ドネーションチケットの形をとらせていただいております。皆さまの参加費の一部は、日光街道沿いの地域の子どもたちのはたらくワクワクを育むお仕事体験「はたラボ」の運営費および学生の活動参加費に充てさせていただきます。投げ銭として、上記受講料に加えてのご寄付もよろしければご検討ください。
<Good Job アクション!>
https://hataraku.jinji-es.com/goodjob/action.html
<えいが予告編>
https://youtu.be/bOSDk1o98ik
◎本セミナーは、「日光街道 太陽のもとのてらこや」のプログラムの一環として開催するものです。
https://hataraku.jinji-es.com/nikkou.html
「未来の新しい”はたらく力”を増やす」というテーマのもと日光街道を舞台に開催する「日光街道 太陽のもとのてらこや」では、フィールドワークをまじえながら五日間に分けて日光街道147キロを歩き進みます(各日参加可)。プログラムを通して目指すのは、”境を越えてつながりから価値を生み出す”働くかたちを学ぶこと。日光街道沿いの各地域で暮らす、「越境するはたらき方の実践者」「つながりの基点として地域を動かすコミュニティリーダー」「次世代の子どもたちへバトンをつなぐ立役者」「未来思考のはたらき方を自ら実践するロールモデル」に触れながら、自分たちの未来像を描くヒントを見つけ出す経験学習の場です。
日光街道は、未来を見据え国の礎を築いた徳川家康公を始め、農家出身で農業に従事しつつも武士としてさまざまな地域興しを担った二宮尊徳氏、外国人というよそ者の視点から当時の日本の姿を客観的に世界に広めたイザベル・バード氏など、多くの偉人が足跡を残した道です。
俳人松尾芭蕉の紀行作品「奥の細道」にも多く取り上げられ、日本人から愛されてきたこの地域にある、日本の旧くから続く「はたらく」に、これからのはたらくカタチのヒントがあるのではないかと思います。
<お申込み>
「さとのば大学」に学ぶ 日本の未来を変えていく新しい学習コミュニティ

学校だけに教育を担ってもらうでなく、官民も連携しながら地域全体で教育の機会を創り上げていこう、ということで、いま「地域教育」の重要性が問われています。
わたしたちの活動フィールドである日光街道沿いのまちに焦点をあてると、例えば街道の起点・日本橋では、地元企業や学生たちも参画し、地域について学ぶプログラムが実施されたり、宇都宮や春日部などでは、地域の中に学びを担う人材を育成したり、という動きが積極的に取り入れられつつあります。
また、いつもわたしたちの活動を支援くださっている石井造園さんは、横浜市をフィールドに、子どもたちと地域の緑を守る活動(ナラレンジャー)や、町内会などの自治組織と連携したCSR活動を通して、つながりの基点として地域教育を実践しています。
このような地域教育=地域を舞台にした新しい学びのかたちを日本で切り拓いてきたのが、今回ゲストでお呼びする信岡良亮さんです。
これから社会に出る若者たちが主人公となり、日本各地をフィールドに、地元の方たちとも連携を深め社会課題の解決にも寄与しながら、学びと実践を深めていく「さとのば大学」。今回、その発起人である信岡さんから、学校という枠を越えた未来思考の学びのあり方について、社会人のリカレント教育なども取り上げながら、お話を伺いたいと思います。
かつてこの「太陽のもとのてらこや」でお話をいただいた佐藤淳一さん(宮城県・雄勝中元校長)は、震災以降の地元中学生たちの姿をふりかえりながら「何もかもなくしてしまった彼らにこそ、自らがたくましく生きていく力を身につけ、将来どんな仕事に就くかを考える場・学ぶ場が必要である」と述べていました。かねてよりキャリア教育に力を入れてきた宮城県で、雄勝の町を舞台に職場体験の機会を広げてきた佐藤さんが、震災で地域が全てなくなってしまってからも、発想を変えて、さまざまな人とのつながりや資源を活かし修学旅行先の地域を舞台にした志教育を実践してきた、というものです。
いま、震災時に多感な小中学校時代を過ごしていた若者たちは、続々と社会に歩み出しています。
そのような次世代の子どもたち・若者たちが、創造性豊かな働きかたで自身のとくいを伸ばしていけるようなキャリアの道筋をたどるためには、いかに創造性豊かな学びを提供できるか、という点が重要だと考えます。それを、わたしたち民間企業も連携しながら、多様性あふれる地域を舞台にした学習機会を提供していくことが、一つの道筋と言えるのではないかと思います。
土地の歴史や文化という縦軸と、自然やひとなどの地域資源が広がる横軸が、多層的に重なりあう「地域」。それらの価値を編集し直し、繋げあわせることで、豊かな学びの舞台ができあがります。
日光街道や、参加する皆さんの目の前に広がる地域あるいは職場で、どのような実践をできるのか、信岡さんのお話を踏まえ、考えていく機会にできればと思います。
<セミナー概要>
●日時:令和5年11月3日(祝・金)10:30 ~ 12:15
*ハイブリッド開催(Zoom参加/リアル参加)
●プログラム
・開会あいさつ
・信岡良亮さん 基調講演 (聴き手:金野美香)
・トークセッション
・質疑応答
・謝辞・閉会あいさつ
●受講料:
Zoom参加の方 = 一般2,000円/学生1,000円
リアル参加の方=一般3,000円/学生1,500円
*リアル参加お申し込みの方は、「日光街道 太陽のもとのてらこや」初日(11月3日(祝))にご参加いただけます。
*本セミナーは、ドネーションチケットの形をとらせていただいております。皆さまの参加費の一部は、日光街道沿いの地域の子どもたちのはたらくワクワクを育むお仕事体験「はたラボ」の運営費および学生の活動参加費に充てさせていただきます。投げ銭として、上記受講料に加えてのご寄付もよろしければご検討ください。
<Good Job アクション!>
https://hataraku.jinji-es.com/goodjob/action.html
<ゲスト プロフィール>
信岡良亮(のぶおかりょうすけ)さん

関西で生まれ育ち同志社大学卒業後、東京でITベンチャー企業に就職。Webのディレクターとして働きながら大きすぎる経済の成長の先に幸せな未来があるイメージが湧かなくなり、2007年6月に退社。小さな経済でこそ持続可能な未来が見えるのではないかと、島根県隠岐諸島の中ノ島・海士町という人口2400人弱の島に移住し、2008年に株式会社巡の環を仲間と共に企業(現在は非常勤取締役)。6年半の島生活を経て、都市と農村の新しい関係を創るために東京に活動拠点を移し、2015年5月に株式会社アスノオトを創業。
現在は都市と地域を繋ぐ学びの場「地域共創カレッジ」を主催するほか、ビジネス・ブレークスルー大学の講師として「ITと地域イノベーション」の授業などを担当している。2018年より地域を旅する大学「さとのば大学プロジェクト」の発起人となり、2019年7月より開講し新しい学びの文化を日本に根付かせる活動を展開中。
◎本セミナーは、「日光街道 太陽のもとのてらこや」のプログラムの一環として開催するものです。
https://hataraku.jinji-es.com/nikkou.html
「未来の新しい”はたらく力”を増やす」というテーマのもと日光街道を舞台に開催する「日光街道 太陽のもとのてらこや」では、フィールドワークをまじえながら五日間に分けて日光街道147キロを歩き進みます(各日参加可)。プログラムを通して目指すのは、”境を越えてつながりから価値を生み出す”働くかたちを学ぶこと。日光街道沿いの各地域で暮らす、「越境するはたらき方の実践者」「つながりの基点として地域を動かすコミュニティリーダー」「次世代の子どもたちへバトンをつなぐ立役者」「未来思考のはたらき方を自ら実践するロールモデル」に触れながら、自分たちの未来像を描くヒントを見つけ出す経験学習の場です。
日光街道は、未来を見据え国の礎を築いた徳川家康公を始め、農家出身で農業に従事しつつも武士としてさまざまな地域興しを担った二宮尊徳氏、外国人というよそ者の視点から当時の日本の姿を客観的に世界に広めたイザベル・バード氏など、多くの偉人が足跡を残した道です。
俳人松尾芭蕉の紀行作品「奥の細道」にも多く取り上げられ、日本人から愛されてきたこの地域にある、日本の旧くから続く「はたらく」に、これからのはたらくカタチのヒントがあるのではないかと思います。
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歴史に浸かる・人に浸かる”日光杉並木” [日光街道まるっと学び舎プロジェクト]
Good job プロジェクトのイベントの一つ、日光街道まるっと学び舎プロジェクトでは、日本橋から日光東照宮までの143kmの道のりを五日間に分けて歩き通しています。
その道のりのなかで、もっとも自然と歴史あふれるのが、「日光杉並木」。
大沢宿から日光まで、約16,5kmの杉並木が続きます。この日が最終日ということもあり、杉並木を歩いていると、「とうとうここまで来たか…!」と何とも言えない気持ちになってくるのです。
この杉並木の中で、しんとした空気や、杉のにおい、小川がちょろちょろ流れる音、色々な自然を知ることができます。そして自然を感じながら、それを分かち合える仲間とともに歩くことができるというのは、何とも嬉しいことです。
普段からお世話になっていても、そのことが当たり前になってしまって「ありがとう」が減っていく。
そんな経験はありませんか?
誰かと一緒に汗を流して、力のかぎり動く。
そんな機会が減りすぎて、その楽しさを忘れていませんか?
お互いに高い夢を持っている仲間と、自分たちの未来を語り合う。
そんなことはもうできないなあと思ってしまっていませんか?
みんなが一生懸命だから、自分も一生懸命になれる。
みんながしっかり聞いてくれるから、自分もしっかり話すことができる。
これからの“ハタラク”について、皆さんも一緒に考えてみませんか?